その1(LaTeXとは/LaTeXインストール)はこちら
その3(LaTeXに関する小ネタ集)はこちら
LaTeXerに、俺はなる!
チーム内で使用する資料作成のため、LaTeXを使う事になりました。
一先ず、前回で環境構築までは完了しました。
今回は主にLaTeX記法についてまとめていこうかと思います。
ざっくりとした書き方
基本的なLaTeXの構造としては、下記の様になるそうで。
\documentclass[オプション]{文書クラス} プリアンブル \begin{document} LaTeX 本文 \end{document}
…何やら見慣れない用語が乱立しています。
1個ずつ見ていきましょう。
\documentclassについて
\documentclass
には、「オプション」と「文書クラス」というものを指定できます。
文書クラスとは「論文(article)」「本(book)」「報告書(report)」といった文章の種類(フォーマット)のようです。
例えば「和文の論文を書きたい!」と言った場合は文書クラスにjarticle
またはjsarticle
と書けばOKとの事。
※jarticle
は従来の和文論文形式、jsarticle
は新しい和文論文形式を指す様です。
オプションには文字サイズの大きさや用紙サイズ、文章を2段組にすると言った様々な事が指定可能で、中には用紙の向きを横向きに、と言ったことも。
横向きもデフォで設定出来るんですなぁ。
デフォルトでの文書仕様の詳細は、下記のようになっているそうです。
- 文字サイズ: 10pt
- 用紙サイズ: A4
- 論文(article)と報告書(report)では、奇数/偶数ページは同じレイアウト
- 本(book)では、奇数/偶数ページは違うレイアウト
- 数式は中央寄せ表示
- 数式番号は右寄せ表示
尚、文書クラスによって指定できる文字サイズは異なるみたいです…。
プリアンブルについて
プリアンブル領域では「ページのレイアウト」や「パッケージの読み込み」「タイトル等の設定」を行います。
ページのレイアウト
ページのレイアウトでは、ページの余白部分の大きさ等を指定できます。
とは言っても、デフォルト設定で十分いい感じに余白等を作ってくれるので…。
あんまりここをいじる必要は無いかもですね。
パッケージの読み込み
LaTeXには様々なパッケージがありますが、それらの読み込みはここで行います。
パッケージは、「拡張機能」という認識でいいのかな?
TeX入門によると、
LaTeX の機能を拡張したり,新たな機能を追加したりするために用いるもの
だそうです。
もちろん、自作のパッケージを作って読み込む事も可能だそうです。
ちなみに、私が貰った資料テンプレートには「titlesec」というパッケージが読み込まれてました。
こちらについては次の記事に調べた事を書きます。
タイトル等の設定
「タイトル」「著者」「日付」の設定もここで行います。
尚、ここではあくまで設定しか行いません。
出力をするには、本文領域に\maketitle
と書きましょう。
参考までに簡単な設定をしたLaTeXファイルのサンプルを置いときます。
\documentclass{jsarticle} % プリアンブル \title{タイトル} \author{著者名1 \and 著者名2} \date{2009/05/24} % 本文 \begin{document} \maketitle % タイトル等を表示 \end{document}
プリアンブルについて- 補足
輪読資料テンプレートのプリアンブルをよく読むと、\setlength{\textheight}{\paperheight}
や、
\addtolength{\textheight}{-\topmargin}
と言ったものも設定されてありました。
気になって調べてみると、どうやらこれらは「ページレイアウトパラメータ」と言うものを設定してあるそうです。
ページレイアウトパラメータについて
ページレイアウトパラメータというのは、例えば「本文領域の高さ」や「ヘッダ領域の高さ」など、レイアウト面を司るパラメータの事だそうです。
\setlength
というのはこのパラメータに値を設定するコマンドの事で、下記の様な形で書きます。
\setlength{パラメータ}{設定値}
また\addtolength
はパラメータに数を追加するコマンドで、こちらも下記の様な形で書きます。
\addtolength{パラメータ}{追加したい分の値}
なお、ページレイアウトパラメータでは色んな部分を指定する事が可能(2段組をした時の左右2つのカラムの間隔とか)とのことです。
※参考記事: 5.1 パラメータ
本文について
いよいよ本文領域についてです。
こちらでは、「実際に文書に出力される部分」を記述します。
本文領域は、下記の様に\begin{document}
と\end{document}
の間に記述されるものです。
\begin{document} LaTeX 本文 \end{document}
本文領域に記述できる事はたっくさんあります…というか文章の中身を記述するわけですからね。
ここで触れるのはやめておきます。
詳しく見たい方は、下記のサイトを参考に。
ジャンル毎にコマンドがまとめられてるため、大変探しやすいです。
www.latex-cmd.com
ざっくりとした書き方については以上です。めちゃくちゃ長くなった…。
次の記事へ…
LaTeXを使ってみて気づいた事(つまづいた所や気をつけた方がいい事も)をまとめてみましたが、ここまでで結構な文量になったので…。
一度ここで分けたいと思います。
次の記事には、例えばコメントの書き方や特殊文字の書き方等の基本的な所や、ページ番号の消去法等のもっと細かい所についてを書いてあります。
※上の方で出てた「titlesec」についても書いてます。
LaTeXについて興味がある人は覗いてみると面白い事が書かれている(かも)です|д゚)